エコな生活にとって必要不可欠な自然冷媒ヒートポンプ給湯機。仕組みから、廉価な商品をご紹介します。

更新日:2020年04月01日

自然冷媒ヒートポンプ給湯機とはどんな仕組み?

ヒートポンプを活用した商品に、「エコキュート」というものがあります。どのような仕組みか説明していければと思います。「エコキュート」というのは、ヒートポンプを利用し、空気の熱でお湯を沸かすことができる「電気給湯機」です。正式な名前は「自然冷媒ヒートポンプ給湯機」と言います。エアコンなどに使っているヒートポンプを、お湯を沸かすために利用したものになります。大切な資源である空気中の熱エネルギーを、冷媒を通して熱交換器で取り込みます。さらにそれを、電気の力を使って圧縮し、今度は水側の熱交換器で、その熱を水と交換して温めます。その熱を使って90度までお湯を温めます。お湯を貯める部分は真空断熱などになっており、しっかりと保温します。そしてお湯になったものを給湯します。電気だけでお湯を沸かせるのは、大気の熱を利用するためで、自然への負荷も減ります。家庭のエネルギー消費の26.9%は冷暖房用、9%が厨房用、35.7%が動力その他に使います。給湯用は28.4%と、3分の1はお湯を作るためにエネルギーを使っています。その部分を電気で賄えるということは、生活の無駄を省くことにもなります。それに、比熱の高い水を暖房設備に使えば、コストのかかる冬の暖房にも効果的です。エアコンを直接利用するよりも、効果的に暖まります。「エコキュート」には他にもメリットがあります。断水時に設置してあるタンク内の水を非常用水として利用できたり、停電でも水が出せたりします。既に500万台以上が利用されているので、安定した製品ともいえます。デメリットとしては、外気温に左右されるため、冬は少し温まりが悪いことや、お湯を使いすぎると切れてしまうことが考えられます。「エネファーム」に比べると、設置費用が格段に安くできるのが「エコキュート」です。「エコキュート」以外にもよく比較されるものとして「エネファーム」、「エコウィル」、「エコジョーズ」などがあげられます。「エネファーム」はガスを使って発電を行います。燃料電池といえます。原理は、都市ガス用のLPガスから水素を作り出し、空気中の酸素と反応させることで電気を作り出します。その際に発生する熱を利用して、同時にお湯を作り利用するという形です。発電所で作ったエネルギーは、送電線によりロスが多くなります。また、熱の半分以上が利用されません。発電所の近くで温水プールなどを作っていたりしますが、ロスが半分以上あります。「エネファーム」の場合、小さな火力発電所を自宅の敷地内に設置しているようなものなので、ロスが少なくなります。問題は費用が高いということです。「エコウィル」ですが、「エコウィル」というのは、家庭用コージェネレーションシステムのことです。こちらはガスを使ってガスエンジンで発電します。さらに、その際に発生する排熱を利用してお湯を沸かすというシステムです。そのお湯は給湯と暖房に使います。ガスであるため停電時には自立運転を行います。費用もエネファームの半分以下で設置が可能でした。しかし、生産が終了し、各ガス会社は「エネファーム」を推進しています。「エコジョーズ」ですが、こちらは少ないガス量で、効率よくお湯を沸かす省エネ性の高い給湯器です。従来の給湯器の熱効率を、80%から95%に高めた商品になります。従来の給湯器は、200度の熱を持つ排気を捨てていました。その余った廃熱の熱を取り出し再利用します。このようにいくつかの「給湯/発電」システムがあります。この中で電気が主体で動くものは、エコキュートになります。太陽光発電と組み合わせてオール電化にする際は、エコキュートを使うことでガスをカットできるということになります。「太陽熱利用システム」と「太陽光発電システム」を組み合わせた新たな、「太陽熱利用給湯システム」や「太陽エネルギー利用システム(PhotoVoltaic Thermal collectors)」といったシステムもあります。難しいシステムにしなくても、従来からある「太陽光発電」と「太陽熱温水器」を並べて導入すれば、比較的安価に近いシステムが構築できるので、そのような方法も検討に値します。

オール電化を実現する自然冷媒ヒートポンプ給湯機のメーカー一覧と、ローコスト住宅の可能性。

太陽光発電などを利用して、オール電化を実現する上でエコキュートは必要な製品です。代表的なメーカーと、どのようなものを選べばよいか、その指標となるものをお知らせします。太陽光発電とエコキュートや、エコキュートを活用した床暖房機能一体のものを使うことによって、太陽光発電で、「お湯」と「暖房」を効果的に利用することが出来ます。このような組み合わせでオール電化しながら、補助的にエアコンを使うことによって、快適な生活が送れます。部屋自体の断熱性能を高めておくことも、太陽光発電とエコキュートの組み合わせを最大限に生かす上で必要なことです。エネファームと違い、エコキュートは低価格のものも出ています。太陽光発電だけでまかなうには、まだまだ大きな太陽光パネルが必要ですが、蓄電システムが安くなってきているので、それらを組み合わせることで、快適な暖房給湯システムを構築することができます。「太陽熱利用給湯システム」という太陽熱自体でお湯を温める仕組みを利用すると、エコキュートで給湯する際に効果的です。太陽熱自体でお湯を温めるので、電気がかかりません。エコキュートも冷たい水からよりは、暖かい水からお湯を温めた方が電気代がかかりません。「太陽熱利用給湯システム」を組み込むようにすると、更にエコな生活になります。

<エコキュートタンク容量の目安>
300リットル:家族2/3人程度
370リットル:家族3/4人程度
460リットル:家族4/5人程度
550リットル:家族5/8人程度

エコキュートは多機能と単機能に分かれます。単機能エコキュートは、給湯だけを行うものです。多機能なものは、「床暖房一体型エコキュート」「浴室暖房・乾燥機能付エコキュート」などがあります。「床暖房一体型エコキュート」は、電気の使用量が上がる暖房のエアコンの利用を少なくする上でも効果的だと思います。

<エコキュートを製造している代表的なメーカー>
■三菱電機
日本で出回っているエコキュートの半分以上は、三菱電機製品になります。自動風呂配管洗浄機能の「バブルお掃除」や、マイクロバブルを発生させる「ホットアワー」といった魅力的な機能を備えた商品があります。寒冷地に対応した商品もラインナップされていますので、寒い地域にお住まいの方は、地域にあったエコキュートを選択してください。

■コロナ
世界で初めてエコキュートを販売したメーカーがコロナです。コロナは15年以上にわたり、エコキュートを販売しています。コロナ独自のエネルギーをセーブする制御機能で、効率的なお湯を作ります。自動で入浴人数を検知して、追い焚きを始める機能もついているところが魅力です。

■ダイキン
通常のエコキュートよりも、1.8倍程度の高圧で給湯できる技術を持っています。そのため、3階にあるようなお風呂でも、高圧のシャワーを浴びることができます。その他にも、台所とお風呂といった異なる場所で、違う温度の設定が可能になっています。

■東芝
エコキュートの業界では最長5年間の保証が付いている東芝の製品です。銀イオン発生ユニットを搭載しているため、綺麗なお風呂に入ることができます。

■日立
業界初のウレタン発泡断熱材をエコキュートの貯水部分に採用しています。省エネ性能がとても高く、オール電化にはもってこいの製品と言えます。「ナイアガラ倍速湯はり」という、通常の商品よりも早くお湯が貯まる機能や、「快泡浴」という噴流と気泡を噴出する機能が付いています。

■パナソニック
人感センサーを使うことにより、人が浴室に入室したことを判断して、設定温度までお湯の加熱を行うシステムを採用しています。入浴していない時には、自動で保温しないようにして省エネ効果を高めました。