ドローンとは?ドローンの起こす未来を考えてみます。

更新日:2020年04月09日

ドローンとは?

いま、注目のテクノロジーであるドローンの起こす未来を考えて見ます。ドローンとは、人が遠隔で操縦して飛ばすタイプの航空機になります。無人航空機になります。これまで多くの航空機は有人で飛ばしていましたが、それを無人で行うということです。各種センサーにより、自動で安定した姿勢を保つように作られています。飛行機、ヘリコプター、グライダー、飛行船などのうちで、構造上人が乗ることができないものをさします。遠隔操か、自動操縦で飛行できることも定義に入ります。機体本体の重量とバッテリーの重量の合計が200グラム未満のものは除くとなっています。ドローンにはいくつかの種類がありますので、それをご説明します。

■マルチコプター(マルチローター)型ドローン
一般的に見かけるドローンが、このタイプになります。通常だと4枚程度のプロペラを回転させ、飛行を行います。ジャイロセンサーや気圧センサー、GPSの情報を考慮して、自動で高度や姿勢を維持するようにできています。回るローター(プロペラ)の数で、クアッドコプター(ローター4個)、ヘキサコプター(ローター6個)、オクトコプター(ローター8個)と言われる場合もあります。人が乗ってしまうので、でドローンとは言えないかもしれませんが、マルチコプター型を大型化して、人を乗せたものが開発されています。
■固定翼型ドローン
軍事用のドローンに利用される形式です。長距離を飛行して、偵察や爆撃などを行ったりするのこと使われています。ノースロップ・グラマン「MQ-1プレデター」や、ジェネラル・アトミックス・エアロノーティカル・システムズ「RQ-4グローバルホーク」「MQ-9リーパー」といった機種が該当します。基本的には軍事用のものですが、民間用のものもあります。パロット「DISCO」などです。
■水中用ドローン
ドローンは無人で飛行するものを指す言葉ですが、水中を潜る無人機も販売されています。近頃では、ドローンという言葉が色々な意味で使われていて、無人で動作するラジコンのようなものを、ドローンと呼んでいくような傾向にあります。

ドローンは大きく分けると「軍事用ドローン」と「民間用ドローン」分けられます。いちばんよく知られている民間用のドローンの使い方としては、次のようなものがあげられます。

■産業用ドローン
田畑などで農薬を散布したり、実験中ですが自動で配送をしたりといったことを目的に使うのが、産業様です。業務用の写真、映像などの撮影も行われています。空撮から点検、測量、救難といった用途もあります。
■レース用ドローン
多数のドローンレースが開催されています。そのテクニックを競うものです。そのための、レース用、競技用のドローンがあります。
■ホビー用ドローン
私たちが一般的に使う、趣味としてのドローンがこれにあたります。写真や動画の撮影をしたり、ラジコンの代わりに操縦をしたりといった使い方です。

最後に、ドローンの未来はどのようになっていくのかを考えてみたいと思います。ドローン市場は、概ね右肩上りと考えられます。2022年までに2兆2000億の市場になるのではないかと考えられています。しかし、大手ドローンメーカーの不振なども伝えられていますので、その動向が気になります。ドローンは、テロなどに悪用される可能性があるため、ドローンを防御する装置も考えられています。ドローンの発展に投資するドローン専用のファンドなどもできてきていますので、資金の流れを含めてこれからどのようなイノベーションが起こっていくか期待される分野です。将来的には空飛ぶタクシーと呼ばれるドローンタクシーも、想定もされています。いちばん注目している業界としては、人手不足が顕著な輸送業界もあげられます。ドローンを使って、自動で配送を行うというものです。発展途上国といった輸送インフラが未整備の地域でも、これは有効だと思います。例えば。配送される側のスマートフォンのGPSを使って、住所などが整備されていなくても、ドローンを使って的確に配送を行えるようになります。このような輸送インフラが未整備な場所が、道路や鉄道といった既存の輸送インフラを整備することなく、ドローンといった新しい輸送インフラに一足飛びに飛び越えてしまう現象を、「リープフロッグ」現象と言います。ドローンは長距離の輸送であれば航空機か船、陸上であれば自動車という輸送手段しかなかったものに、もうひとつのチャンネルを開きました。しかも自動車のように、道路網が整備されていないところでも、配送ができる航空機や船のような動きを取れる輸送機関です。近距離で細かい場所に対して配送もできるので、航空機の自動車版といったような、輸送網を作ることができることがメリットになっていると思います。

ドローンメーカーをご紹介します。

世界の主要なドローンメーカーをまとめましたので、参考にしてみて下さい。現状では、「DJI」がマーケットの大きなシェアを勝ち取っています。それ以外のメーカーも、ソフトウェアに注力することで、生き延びようと様々な試行錯誤がされているのが現状です。ドローンは「4K」での撮影が可能であったり、ジンバルを使うことによって、ブレの無い安定した映像が取れたりといったテクノロジーが進化しています。GPSを使って自動で飛行をしており、それによって飛行禁止区域も設定できる仕様になっています。「FPVグラス」を使ってドローンで撮影しているものを、「没入感」を持ってそのまま見ることも可能です。ドローンを使ってのレースも開催されています。スマホとの連携がとれるように、製造してあるのも魅力のひとつです。

【主要ドローンメーカー】
■DJI
中国の深セン市にあるドローンメーカーで、民生用ドローン最大のメーカーになります。2005年に創業した会社ですが、2015年にはドローンの世界シェア、7割を占める商用ドローンの最大手になりました。カメラメーカーとして有名だったハッセルブラッドを、買収しました。「Mavic」「Spark」「Phantom」といったシリーズがあり、「Osmo」といわれるスタビライザーや、ジンバルはブレの無い安定した撮影をするのにとても効果を発揮している製品です。テロなどに利用されることも懸念されていいるドローンですが、「GPS」で飛行禁止区域を設定するといったことを行うなど対応をしています。
参考URL:https://www.dji.com/jp

■Parrot
「Parrot」は、フランスのドローンメーカーです。「iOS」「Android」のOSで制御されています。「AR.Drone」「AR.Race」「AR.Rescue」「AR.Hunter」というアプリケーションを使って、動作します。競技用のドローンを開発しています。映像のブレを補正する機能を設けてあるので、安定した映像を撮影することができます。「FPVグラス」を利用すれば、没入感の高い 操縦が可能になります。APIを公開しているので、第三者がドローンを操作するためのアプリケーションの開発を行うことができます。
参考URL:https://www.parrot.com/jp/

■3D Robotics
「Solo」で有名な「3D Robotics」は、アメリカを代表するドローンの企業です。クリス・アンダーソン氏が創業した同社は、主要ドローンメーカー3社のうちのひとつと言われています。現在ではドローン事業は縮小傾向にありますが、「オルソ画像」や「3Dマップ」を生成できるる「Site Scan」を活用し、建設現場などでの活用といった個人向けではない部分で、活路を見出そうとしています。現在は、外部のドローンメーカーの機体を利用して、ソフトウェアの部分で様々な製品を販売しています。
参考URL:https://3dr.com/

■GoPro
アメリカに本社のある探検などで撮影を行う際に、ヘルメットに取り付けるウェアラブルカメラのメーカーです。ドローン向けにもカメラが搭載されていて、ドローンとの相性が良いカメラと言えます。ヘルメットに取り付けることによって、本人が見ている映像に近い映像を、撮影することができます。「HERO」というビデオカメラを販売していて、「4K」での撮影が可能になっています。テレビの撮影も使われるような、高性能なビデオカメラです。「Karma」というドローンを販売しています。
参考URL:https://jp.gopro.com/

■Yuneec
1999年に、香港で創業した「Yuneec」は、電気飛行機の製造メーカーとして創業しました。その後、2014年にドローンの製造も開始しました。昔から蓄積してきたテクノロジーを使って、主要ドローンメーカーの一角をなしています。インテルが出資していることでも有名な、ドローンメーカーになります。
参考URL:https://us.yuneec.com/