ソーシャルレンディングとは?ソーシャルレンディングを徹底解説します。

更新日:2020年04月09日

ソーシャルレンディングとは?

インターネットの発達によって生まれた直接金融、ソーシャルレンディングとはどのようなものか解説したいと思います。

ソーシャルレンディングとは、インターネットを活用して「お金を借りたい」人や会社と、「お金を貸したい」人や会社を結びつける仕組みになります。似たようなものにクラウドファンディングというものがありますが、クラウドファンディングの場合は、純粋に利子と元金の返金という形だけではなく、生産したものをリターンとして返したり、お礼のメッセージを送ったりと返金パターンが様々です。ソーシャルレンディングでは、貸金業法の金銭消費貸借契約であったり、株式投資のような形態であったり取ることがあります。ソーシャルレンディングを運営する事業者は、インターネットを通じて、投資したい個人などから小口のお金を集めて融資を行います。1万円程度と言った少額の投資からできるのが特徴です。
いちばんのメリットは、インターネットによって効率化されているために、中間マージン低く抑えられ、借り手にとっては低い利率で、貸し手にとっては高い利率で貸せるということです。直接投資できる株式のように、市場があるわけではないので流動性は低いですが、双方に手数料が低く貸し借りができるというところが、メリットと言えます。ソーシャルレンディングの先駆けとして言われているのは、イギリスで「ZOPA」が、個人間のインターネットの小口融資を始めた頃と言われています。日本では、「maneo」が2008年に「オークション型」をはじめ、「AQUSH」が2009年、「SBIソーシャルレンディング」が2011年に「マーケット型」のソーシャルレンディングを、始めたのがさきがけと言われています。次に、ソーシャルレンディングの種類について、お伝えしていきたいと思います。

■マーケット型
サービスを提供する運営会社は、審査を行って借りての格付けを決めます。その情報を元に、貸し手がどの格付けの借り手に対して、どのくらいの金利で貸付を行うかを決める形です。つまり融資するユーザーが、金利を決めているということと同じことになります。お金を借りたい側は、借りたい金額と、そのために必要な個人情報を運営会社に知らせます。運営会社は、その個人情報と信用機関の情報を元に格付けを決定します。お金を貸す側は、希望する格付け、金利、融資額を決めてリターンににあった案件に貸付を行う形です。そして運営会社は、出資された資金をまとめて借入をマッチングさせる形式になります。マーケット型と呼ばれるのは、貸し手のリスクや希望利回りに応じて、タイムリーに金利が変動するので、株式市場の動きのように見えるからです。貸付需要が高い案件は、自ずと金利が下がっていき、貸付需要が低い案件は金利が上がっていくので、マーケット型と言われています。

■オークション型
始めに貸し手は、ソーシャルレンディングのコミュニティ内で、借入をする目的や自身の信用度をアピールします。貸し手がそれを判断材料に、どこに融資するかを決めます。利率はオークション形式になっていて、いちばん低い利率で入札(ビット)した貸し手(一人とは限らない)が、貸付の権利を得ます。貸し手は借り手の借入目的や信用度、バックグランドを考慮して入札を行いますが、その際、自身の個人情報は公開されません。メリットとしては、優良な借り手は低金利で資金調達ができる可能性がある反面、高利率で入札が決定すると貸し手は高い利息を享受できるメリットがあります。

■貸付型・ファンド型
借り手は、運営会社が審査をして貸付の期間や金利、金額を決定します。融資する側は、その案件にどのくらい出資するかを決定して融資します。借りたい側は、それに必要な企業情報や事業計画を、運営会社に開示しなければいけません。場合によっては、保証人や担保が必要となります。そのように厳しく審査された上で、貸し手に案件が提示されます。日本国内の「投資型クラウドファンディング事業者」は貸金業法に基づいて、その利息を収益とする形を「貸付型」と呼び、貸金業法に基づかずに国内や国外の事業者に投資をして、配当を収益とするものを「ファンド型」と呼ぶように言われています。

ソーシャルレンディングの市場規模は、2014年に「貸付型」のソーシャルレンディングが110億8000万ドルの市場規模があるといわれています。

ソーシャルレンディングの業者一挙公開します。

ソーシャルレンディングの投資対象は様々です。投資される方の事情に見合ったものに、投資をして下さい。投資ですので「元本は保証されていません」。その点にもご注意をされて、資産運用をご判断下さい。ソーシャルレンディング事業者をまとめてみました。

■SBIソーシャルレンディング
総合金融サービス企業である「SBIグループ」の100%子会社です。2011年の3月にサービスを開始しました。不動産担保ローン事業者を中心に、資金を提供しているソーシャルレンディングです。
参考URL:https://www.sbi-sociallending.jp/

■オーナーズブック
2014年9月にサービス提供を始めた不動産と、担保設定をしているソーシャルレンディングになります。掲載している情報の透明性が高く、物件のリスクを評価しているのでとても親切です。運営元であるロードスターキャピタルは、上場している企業なので安心感もあります。
参考URL:https://www.ownersbook.jp/

■SAMURAI
「SAMURAI証券株式会社」が運営するソーシャルレンディングです。2015年5月に、「スマートエクイティ」という名称でサービス開始されました。2017年末に、現在の名称としてリニューアルされました。
参考URL:https://samurai-crowd.com/

■クラウドバンク
2013年10月に、ソーシャルレンディング業界で初めて証券会社としてサービスを始めました。特徴的なファンドとしては、「中小企業支援型ファンド」や「代替エネルギー特化型ローンファンド」「新興国支援型ローンファンド」と言ったバラエティ豊かなファンドがあります
参考URL:https://crowdbank.jp/

■クラウドクレジット
2014年にサービスを開始したソーシャルレンディングです。南米やアフリカ、ヨーロッパといった新興国の小口債権をメインで扱う、「海外特化型」のソーシャルレンディングになります。国内の事業者としては唯一、円建て、ドル建て、ユーロ建て、ルーブル建てという通貨運用が可能です。
参考URL:https://crowdcredit.jp/

■ジェイ・レンディング
上場企業である「JALCOホールディングス」のグループ企業になります。最低投資額が50万円からと、ソーシャルレンディングとしては高額な募集となっています。
参考URL:https://www.sociallending.jalco.co.jp/trade/home/toppage.do

■クラウドリアルティ
国内国外の不動産に特化したソーシャルエンディング事業者です。案件数はまだ少ないですが、特徴的なファンドを提供しているソーシャルレンディング事業者です。
参考URL:https://www.crowd-realty.com/

■レンデックス
2017年にサービスを開始したソーシャルレンディングになります。不動産案件に的を絞っていて、担保を設定していますが、高利率なところが特徴です。
参考URL:https://lendex.jp/

■ポケットファンディング
沖縄県のソーシャルレンディング事業者になります、沖縄県に所在するソーシャルレンディング事業者は初めてです。沖縄の不動産に投資をすることを得意としています、案件は基本的に担保が設定されています。
参考URL:https://pocket-funding.jp/

■ネクストシフトファンド
2018年3月にリリースした社会的な、インパクトがあるものに投資をする社会貢献性の高い投資を目指しているファンドになります。鳥取を拠点としたソーシャルレンディング事業者ですが、マイクロファイナンスに特化しているといった特徴があります。
参考URL:https://nextshiftfund.jp/

■maneo(マネオ)
2008年10月に開始した日本で初めてのソーシャルレンディング事業者です。1000億円以上の資金を個人投資家から集めている業界ナンバーワンの企業になります。住友系のベンチャーキャピタルなども株主に名を連ねていて、存在感のあるソーシャルレンディング事業者です。他のファンドの募集のためのプラットフォームを提供しているので、認知度の高い事業者になります。
参考URL:https://www.maneo.jp/
→◎LCレンディング【maneoマーケット】
2015年7月開始の上場企業ロジコムのファンドです。「ロジコム保証付きファンド」があります。
参考URL:https://www.lclending.jp/
→◎さくらソーシャルレンディング【maneoマーケット】
「地方創生型ソーシャルレンディング」という、地方の案件を中心とした案件を提供しています。
参考URL:https://www.sociallending.co.jp/
→◇プレリートファンド【maneoマーケット】
REIT(不動産投資信託)関連に特化したソーシャルレンディングになります。
参考URL:https://www.prereitfund.co.jp/
→◇アップルバンク【maneoマーケット】
事業性の資金や、不動産関連に融資するソーシャルレンディング事業者になります。
参考URL:https://www.applebank.jp/
→◇スマートレンド【maneoマーケット】
2016年4月に開始したサービスです。ベンチャー企業から大企業まで融資を行っています。
参考URL:https://www.smartlend.jp/
→◇クラウドリース【maneoマーケット】
2016年2月に始まった不動産向けのソーシャルレンディング事業者です。特に店舗ビジネスに特化しているサービスです。
参考URL:https://www.crowdlease.jp/
→◇アメリカンファンディング【maneoマーケット】
2015年10月に開始したアメリカの不動産案件特化型のソーシャルレンディングです。
参考URL:https://www.americanfunding.jp/
→◆キャッシュフローファイナンス【maneoマーケット】
2017年に開始した国内不動産、事業性資金ファンドを扱うソーシャルレンディング事業者です。
※ファンドで、大規模な返済遅延が発生しています。
参考URL:https://www.cf-finance.jp/
→◆ガイアファンディング【maneoマーケット】
2015年10月に始まったアメリカの不動産開発特化型のソーシャルレンディングです。
※ファンドで、大規模な返済遅延が発生しています。
参考URL:https://www.gaiafunding.jp/
→◆グリーンインフラレンディング【maneoマーケット】
クリーンエネルギーに特化したソーシャルレンディング事業者です。
※ファンドで、大規模な返済遅延が発生しています。
参考URL:https://www.greeninfra.jp/